◆小説 「オレの見た夢…」 ◆



   ついに、オレのLVも150代になった。

   思えば、長い……本当に長い道のりだった。

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   初めてのラグオル降下作戦は、正直、大した事はなかった。

   セントラルドーム付近に出現する原生生物達の殲滅が、最初の任務だった。

   フォトン製の武器を嫌う俺は、この身一つで奴等を屠っていった……。

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   ハンターズの中でも希なオレの生き様に、いつしか付いた通り名――『ステップキックの鬼』。

   これでも結構、気に入っている。

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   あれから俺は、孤独に戦場を駆け抜けていった。

   原生生物達の異形な亡骸を踏み越え、血で血を洗う闘いの連続……。

   よくオレの神経が参らなかったものだ。

   オレの側に居る相棒がいたから、オレはまだ正気を保っていられたのかもしれない。

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   オレの相棒……装甲防具『マグ』。

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   勾玉のようなフォルムに、愛くるしい眼差しがコイツの特徴だ。

   そう……物言わぬコイツが、オレの魂の拠り所。

   コイツと共にあるから、オレはこの凄惨な世界でも、生きていける。

   そして、今日も俺はハンターズギルドの受付嬢といつもの言葉を交わす。

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   『どのクエストに致しますか?』

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   「『奪われたヒートソード』をお願いします」

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   ギルドカウンター付近にて……。

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   「おい、あいつ……。

    なんで、あんなLVで、こんなところをいつまでもうろついているんだ?」

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   「知らないのか、あいつの事?この辺じゃ有名だぜ。

   『ステップキックの鬼』……。

    噂じゃ、武器の装備の仕方を知らない上に、3連コンボの一段目だけでここまできたらしいぜ。

    しかも、マグの餌付けも知らない上に、いつまで経ってもノーマル部屋のヒートクエしかやって

   ないらしいぜ…。

    ある意味、神だよな」

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   「……ああ、確かにな」

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   「今日も、ヒートクエのドラゴン前でビビってクエストキャンセルするんだろうな。

    このままLV200まで、頑張って欲しいものだ」

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   ……という、夢を見た事がある気がする。

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